株式会社ビーエルは静岡県沼津市の薬品研究所です。さまざまな分析技術をもとに独自の体外診断用医薬品の研究・開発を行っております。


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  インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起こされる疾患です。インフル エンザウイルスはヒトの上気道および下気道に感染し、 1〜2日の潜伏期間の後、急激な 発熱に伴い、頭痛、腰痛、筋肉痛、関節痛や倦怠感などの症状が確認されます。一般的 な風邪と異なる点は高熱および全身症状ですが、インフルエンザで最も問題となるのは易 感染宿主である小児および老人の合併症です。小児では高熱、意識障害、痙攣を主徴と するインフルエンザ脳症、老人では二次的細菌感染である肺炎を発症する可能性があり ます。現在はリン酸オセルタミビルなどの抗インフルエンザウイルス剤があり、インフルエ ンザを治療することが可能となっています。よって、重篤な症状を発症する前に適切な治療 および投薬をするために、インフルエンザを迅速に診断する技術が必要とされています。
インフルエンザと普通感冒との識別
項目インフルエンザ普通感冒
発汗急激緩和
悪寒
優性症状全身上気道
発熱高(39〜40℃)37℃
全身疼痛
重病感
眼所見結膜充血
鼻・咽頭炎全身症状に後続先行・顕著
合併症気管支炎・肺炎中耳炎・副鼻腔炎
発生症状流行性散発性

 インフルエンザウイルス (Influenza virus) はオルトミクソウイルス科に属し、直径100 nmの球状構造を有しています。ウイルス粒子の中心にはヌクレオプロテイン (Nucleoprotein : NP) とよばれるタンパク質があります。NPは「型」特異的な抗原である ため、A型、B型、C型を区別する指標となります。また、ウイルス粒子表面にはヘマグルチ ニン (Hemaggulutinin : H) およびノイラミニダーゼ (Neuraminidase : N) とよばれるタンパ ク質があり、Hは1〜16、Nが1〜9までの型 (亜型) が知られています。

インフルエンザ

これらの型のなかで大きな流行を起こすのはA型およびB型です。特にA型インフルエンザ ウイルスは、ウイルス表面のHとNの型(亜型)を変異させて流行を繰り返し、時に大流行を 起こします。1918年に世界人口の4分の1が感染したスペイン風邪(H1N1型)をはじめ ソ連風邪( H1N1型)、アジア風邪( H2N2型)、香港風邪( H3N2型)などの世界的大 流行は有名です。また、近年ではH5N1型およびH9N2型のインフルエンザウイルスがヒ トに感染したことが報告され、非常に大きな問題となっています。
流行年代亜型
1918年〜1957年H1N1(スペイン風邪)
1957年〜1968年H2N2(アジア風邪)
1968年〜H3N2(香港風邪)
1977年〜H1N1(ソ連風邪)